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お楽しみの内容

2014年10月15日

連投すみません´д` ;

つみぼぼ以外にも皆様に楽しんでいただける企画もございます!
小さな手づくりグッズコーナーで焼きペンを使ってアクセサリーなんかも作れちゃいます(^^)

  

Posted by 飛騨の木工房の会 at 09:06白百合工房■2014年工房めぐり工房紹介

お楽しみください(^^)

2014年10月15日

こんにちは

工房めぐりまであと10日あまり

白百合工房では皆様により良い時間を過ごしてもらうべく、万全の態勢でお迎えしたいと思っております。

どうぞ当日は時間の許すかぎり、ごゆっくりおくつろぎください♪

あたたかーくしてお待ちしております!


  

Posted by 飛騨の木工房の会 at 08:58白百合工房■2014年工房めぐり工房紹介

自宅で展示。

2014年10月14日

工房めぐりの開催まで2週間あまりとなりました。


工房まめやでは今年も自宅を開放し、家具を展示します。


昨年の様子。






今年も日本家屋に合う家具をテーマにした展示。

沢山のご来場をお待ちしております。


  

Posted by 飛騨の木工房の会 at 03:11工房まめや■2014年工房めぐり工房紹介

カブトロー

2014年10月13日

昨年に引き続き、造形家たしまねんの工房では、工房周辺で野外彫刻展、道の駅ひだ朝日村西隣りの古民家で家具ショールームを開設します。
昨年は雨に祟られましたが、今年は乗鞍岳を望める我が工房周辺で、のんびり現代彫刻鑑賞をお楽しみ下さい。



今年は、工房から歩いて2〜3分、同じ甲集落に巨木を使った巨大オブジェ「カブトロー」が出現しました。
この作品もみなさまをお待ちしています。  

Posted by 飛騨の木工房の会 at 06:07造形家 たしまねん■2014年工房めぐり工房紹介

kino workshop 今年の展示

2014年10月12日





10月になりました。
飛騨の木工房めぐりの月となりました。
そろそろ家の中を少しずつきれいにしていかなきゃナ、と思う今日この頃。

今年はkino workshopの作品の他に、近所に住まうガラス作家8823/glass workの沖澤康平さんと、陶芸作家MACARONの沖澤真紀子さんの作品も合わせて展示いたします。
一昨年我が家から徒歩5分の一軒家に引っ越して、同じ村人となった沖澤一家。
康平さんのガラス工房と共に、子育て真った最中だった真紀子さんも念願の陶芸工房をこしらえて復帰。
同じつくり手の私たちを大いに勇気づけてくれる存在です。
写真は、しばしば開催される食いしん坊バンザイ会(つまり食べて飲む!)での一コマ。
潔い無色透明が凛々しい8823/glass workのガラスと、ポップで楽しげ、渋カワイイMACARONの焼き物もぜひお楽しみください。


  

Posted by 飛騨の木工房の会 at 00:06kino workshop■2014年工房めぐり工房紹介

つくり手×つくり手INTERVIEW  第8回 ファニチャースタジオnoco

2014年09月30日




みなさん、こんにちは。
第8回目のつくり手×つくり手INTERVIEW は、ファニチャースタジオnocoさんご夫婦です。
今回はウォールナットファクトリーの福田が、清見のショールームにお邪魔して、お話を伺いました。

ピンクッションはりねずみくん


ーーーもともと高山に来たきっかけはたくみ塾だよね?
はい。15年前、23歳のときにたくみ塾に。


ーーー高山に来る前は何をしてたの?
東北の大学で建築をやっていました。
家具を知ったうえで、建築をやりたいと思って、たくみ塾で家具作りを学びました。
その後はオークヴィレッジ(以下 OV)の建築へ進もうと思ったのですが、
2年間家具の勉強をしているうちに、自分には家具ほうが向いているんじゃないかな、という思いも生まれていました。


ーーー木工に入ろうと思ったきっかけは?
もともとは、たまたま購入した住宅雑誌を読んでたら、その本にOVの建築と、
代表の稲本さんの特集があって、たくみ塾という家具作りの学校の存在を知りました。
東京で講演会があったときに、代表に直接お話する機会があり、そのときに高山に来るきっかけができた。
でも、実際就職しようと思って試験を受けようとしたら、その年は採用がなく、塾を出たあとは一旦実家に戻り、仕事を手伝うことに。


ーーー大学を出て、就職するつもりで高山に来たんだ。
そう、OVで就職するつもりで飛騨へ来たのですが、
当時OVへ入るためにはたくみ塾での経験が必要だったんです。笑
当時は、建築ができないなら…と、一旦実家に帰って、半年間実家の仕事を手伝いました。


ーーーご実家は自営業なの?
実家は父が一人親方で大工をやっています。
(今でも現役でお仕事をされているそう!)
そのときにちょうど、新築中の住宅があったので、
一通り現場を見てみたくて、父と兄の仕事を手伝わせてもらいました。
兄は、現在は福島の木造住宅工房で建築に携わっています。

ここで奥さんが、「うちの場合はOVに入れなかったのが、ターニングポイントだよね」笑
そうしているうちに、たくみ塾からスタッフとしてのお誘いがあり、
再び飛騨に戻り、約4ヶ月、スタッフとして働かせていただきました。
その後は高山で就職活動をするうちに、先にそこで仕事の手伝いをしていた、
たくみ塾の同期である渡部くん(remix)の紹介で、
清見町の個人工房、「川上木工」に、お世話になることに。


ーーーそうだったんだね!僕も大手木工会社の試験に落ちたから今こうしているけど、
おんなじようなきっかけがあったんだね。
今の住宅兼工房のスタイルはいつ頃から?
川上木工で約5年お世話になっているうちに、物件を探していて、
一之宮まで物件を見に行ったこともあったのですが、
知人の知人からの紹介で、今の住宅+工房の物件がちょうど見つかりました。
(庭には、住み始めたときに植えたという、やまぼうしの木が赤い実をつけていました)


ショールームに並ぶ木の小物


ーーー丸山君は家具というよりも小物がメイン?
椅子もテーブルも、箱モノも作りますが、そうですね、今一番反響をいただいているのは、奥さんがクッション部分を制作してくれている、はりねずみのピンクッションです。木部は一つひとつ削り出して仕上げます。

昨年ぐらいから、はりねずみのピンクッションや、一輪挿し等の小物を中心に、ネットショップの方も力を入れています。
初めて展示会に行った頃は、小物が全然なかったのですが、今ではなかなか家具の制作の時間が取れないのが悩みの種です。


ーーー高山の町中でも見かけるもんね!
今年の秋、リニューアルされた、「匠館」にもブースをいただいて作品を置かせてもらっています。
あとは、福井県あわら市「金津創作の森 クラフトマーケット」、石川県七尾市、能登島「のとじま手まつり」、地元高山市清見町で開催される、「秋の清見クラフト展」、などのクラフトフェアへの
出展が決まっているので、これからそちらの準備で、またはりねずみの森ができる予定です。笑

この前もアメリカの友達に送りたいというお客さんが
訪ねてきてくれました。


清見のショールーム外観


ーーーショールームがいい雰囲気ですね。
改装は畳の部屋をフローリングに貼りかえて。
壁とかも、梁もそのまま。
家はここの前は借家に住んでいましが、土地を探してたり、知人に話しをしていたりしたうちに、この場所を紹介してもらって、今の場所に落ち着きました。
将来的には、家の横にショールームを作りたいですね。


―――趣味の話になって。
最近は写真を撮るのが面白いですね。
毎日の風景や物の見方が変わってきた気がします。


ーーー最後に聞きたいんだけど、木工をやってて
オモシロいなと思うこと、辛いなと思うことは?
うーーーん、(しばらく悩んだ様子で)窓がないところでの
展示会が苦手です。笑
工房で作っているのが自分には合っています。
でも、直接お客さんと話をして、そこからヒントをもらうことも多いです。

ネットショップでは、普段なかなか高山を訪れることが
できないような場所にお住まいの方からも、作品の感想をいただいたりするのが
励みになりますね。
iichiや、dクリエイターズなどの、ハンドメイドマーケットへの出品がきっかけて、百貨店での企画展や、美術館のミュージアムショップでの作品販売の機会をいただいたりと、新しい刺激をもらっています。





インタビュー後、自宅裏の畑で収穫した自家製のトマトを
ごちそうしてくれた丸山さん。
とても立派なトマト、普段スーパーでは売っていない
あまーいトマトをごちそうさまでした!


終止おだやかな丸山さんと、たまに出る関西弁が心地いい、笑顔が印象的な奥さんに
会いに、工房めぐりにおでかけください。


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ファニチャースタジオ noco の詳しい情報はこちら  http://noco.hida-ch.com/
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「つくり手×つくり手インタビュー」は、イベント開催まで、随時更新!
いろんな面白いつくり手の話は、まだまだ続きます。次回もお楽しみに!
  

つくり手×つくり手INTERVIEW  第7回 山下木工舎

2014年09月01日



今回は、わたくし木工房大噴火、清水が同じ村に住み、子育て仲間でもある「山下木工舎」の山下森一朗くんを、自宅と工房の建つ飛騨位山の森に訪ねました。



しんちゃん(山下森一朗くん)が飛騨に来たのは僕と同時期なんだよね。
「そう、阪神の震災の2年後だね。」山下くんは神戸の出身だ。
「自分が住みたいところで暮らしたいと思ったんだ。学生の頃、中国やインドを旅したことがあって、やっぱりさぁ、田舎の方が面白いんだよね。」

僕が出会った頃の山下くんは、高山の古い町並みで人力車を引くアルバイトをしながら、オークビレッジが主宰する木工の学校「森林たくみ塾」に通っていた。
訓練でへとへとになっている他の塾生を尻目に、休みともなれば自転車に乗ってどこにでも現れる、元気いっぱいの姿が印象に残っている。

「人力車のバイトは観光案内もするから、来たばかりの僕には高山の事がたくさん勉強できて、めっちゃよかったよ。いろんな人たちと出会うのも楽しかった!一番向いてる仕事かも?笑」


今も元気いっぱいで楽しそうな山下くんはどんなモノづくりをしてるのだろう?



仕事と生活を分けて考えない

現在の山下君の仕事は、修行先で紹介されたお客さんやオークビレッジから依頼される、様々なデザインの家具を製作する下請けがメイン。
「勉強になるからね。自分の幅を超えたモノづくりをできるのがいいんだよね。」

一方、オリジナルの家具は、自分の生活スタイルの変化に合わせて産み出されていく。
子供が生まれたら絵本棚、ちゃぶ台。大きくなってお客さんが増えてきたからダイニングセット。食器があふれてきたから食器棚。

この頃は地元の人からの注文も増えてきた。近隣のホテルや、高山市の図書館、ご近所さんの個人宅など。
村の祭りや、部落の役、地元の太鼓の会などに積極的にかかわってきている山下くんらしい仕事ぶりだ。

山下くんの工房と自宅は飛騨の霊峰位山の裾を自ら切り開いた広い敷地に立っている。
「バックホーは最高だよ。木工に入る前に造園土木の会社に勤めていたのが役に立ったね。」
自分たちで樹を伐り、中古のバックホーを買ってきて斜面を造成し、石積みまでやってしまった。

今、その広い斜面には、工房と自宅の他に菜園やニホンミツバチの巣、ヤギ小屋。手作りのアスレチック遊具や木の上の秘密基地が散らばっている。

山下くんにとっては、これもすべて仕事であり生活、つまりは「生きる」ことなんだ。



借金してでも遊びたい

ここは村の子供たちにも大人気で、いつも大勢の子供たちが遊びに来る。うちの長男も常連で、我が子の近況はもっぱら山下くんから教えてもらっているほどだ。学校の先生よりたくさんの子供を知ってるんじゃないだろうか?

遊びのためなら死ぬ気で働くと言う山下くん。先日は子供ばかり12人も泊まっていったそうだ。昼間は子供たちと目一杯遊んで、徹夜で仕事。翌日は祭りに呼ばれて太鼓を披露してきた。

「子供の頃、父親に遊んでもらえなかったからね。引っ越しも多かったし。」
「自分独りで楽しむんじゃなくて、誰かと、人と一緒に楽しみたいんだ。」

そういえば、数年前に言ってたっけ。「飛騨を離れる仕事は今はしたくないんだ。子供たちと一緒にいれない時間が惜しい。」「今は借金してでも子供と遊びたい。」って



工房めぐりではツリークライミングをやるんだよね。
「うん、楽しいよ!小さい子供もおじいちゃんもおばあちゃんも簡単に高い樹に昇れるんだ。リスや鳥たちと同じ景色が見れるんだよ。」

3年前、村でツリークライミングの体験会があって、同じ部落でメインスタッフをやっている人に誘われてサポートスタッフの資格を取った。

「スタッフが増えればもっとたくさんの人に楽しんでもらえるんだけどねぇ。丈雄くん(私)の奥さんもスタッフにならんか?って口説かれてるんだよ。知ってた?」
知らん知らん。いやはや、我が家の事情は山下くんに訊くに限るな。


最後に、工房めぐりに来るお客さんにメッセージを

「まずはお友達になって下さい。」

人力車を引いてた時も、大勢の子供たちにもみくちゃにされてる時も、村の祭りの仮装大会の時も、いつも元気いっぱいの笑顔。
人のつながりを大事に、一緒に楽しむしんちゃんは自分が住みたいと思った場所で、素敵な家族とともに、深く広く根を張ることができたようだ。
この根はこれから大きな樹に育つだろう。木陰にはたくさんの笑顔が集うだろう。





プロフィール
1973年生まれ
神戸、豊岡などで幼少期を過ごし、24歳の時、高山に。
森林たくみ塾、川上木工で修業し
2000年に山下木工舎として独立
2003年高山市一ノ宮町に作業場と住まいを移転。
家族4人、イヌ1匹ネコ3匹ヤギ1頭、ウサギ2羽、ミツバチ多数と暮らす。








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山下木工舎の詳しい情報はこちら  http://yamamorimokkouya.hida-ch.com
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「つくり手×つくり手インタビュー」は、イベント開催まで、随時更新!
いろんな面白いつくり手の話は、まだまだ続きます。次回もお楽しみに!
  

つくり手×つくり手INTERVIEW  第6回 白百合工房

2014年08月26日



みなさんこんにちは。
6回目のつくり手×つくり手INTERVIEW は、白百合工房さんです。
親子2代でもの作りにはげむ白百合工房さんは今年で32年目、木工房の会の中ではいちばんのベテラン工房です。
朝仕事が始まって間もない時間に訪ねると、3人のスタッフがいる工房はすでにぶんぶんフル稼働中。
仕事の手を止めて、今回は2代目の上野望さんとkino workshopの、3人でのおしゃべりとなりました。
その様子をkino workshop片岡紀子がお届けします。

白百合さんは、お父さんがはじめた工房なんだね。上野さん自身はいつからこの仕事に?
「十代の頃は木工に興味はなかったからねえ。大学を出て茨城で教師をしてたけど、2000年に家族で飛騨に戻ってきた。生まれ育った飛騨が大好きだから、いつかは戻ろうと思ってたから。だから木工はそれから」

なぜ教師に区切りを?
実は、いつだったか近所の中華屋さんでばったり会った時、酔っぱらった上野さんに聞いてみたことがあった。
なんだかツラい事情があるのではと勢いで聞いてみたのだが、意外や意外。
「教師の仕事が楽しくて楽しくてねえ。このままじゃ大人になれない、と思って帰ってきた」と!
いつも明るくて元気な上野さんらしいなあ。
そんな上野先生の教え子たちも、さぞや楽しかっただろうな。



「木工のスタートが遅かったから自分なりに勉強してみたら、知っている名前が出てきた。フレーベルとか」
フレーベル?
「幼稚園を始めた人。恩物(おんぶつ)というおもちゃのはじまりをつくった人でもあって、これだ、と思った。子どもたちとの経験から生まれるものを、子どもたちがステップアップできるものを、つくっていきたいと思った」
上野さんといえば、つみぼぼ。飛騨のさるぼぼからイメージした積木で、グット・トイ賞や高山市の推奨品として認定をうけた、上野望の最強アイテムである。
バンザイ型の人をバランスをとりながらいろんな形で積み上げられる自由な積木で、遊ぶ人も見てる人も思わず笑顔になる。
この夏、帰省もかねて行った茨城(奥さんの実家)のお世話になっているお店で、つみぼぼで遊ぶイベントも企画したとか。
飛騨への愛情、人への愛情たっぷりのおもちゃなのだ。

と、ここへ上野さんのお父さんとお母さんがおそろいでご出勤。
こんにちはーお邪魔してますーのあいさつの後、おふたりは工房へ。
早速お父さんとお母さんは息の合った仕事っぷりでスタート。
「親父の木工歴は60年(!)近い。職人だから作業の所作にきびしくて、今でも叱られる」
わたしはちゃんとした修行の時代がないから、それがちょっぴりうらやましくもある。
お父さんに弟子入りしたい衝動にかられるが、いかんいかん、我にかえる。
「親父は昔、家具メーカーの工場長をしていたこともあるから、同じものをたくさん早くきれいにつくることに知恵をしぼるのが好き。アイデアはぼく、つくりかたは親父が考える、というパターンが多いかな」
白百合工房では、スタッフや業者さんからも「お父さん」「お母さん」と呼ばれるおふたり。
温かくも仕事にきびしく、木工をこよなく愛するご両親の背中を見て、今の上野さんがいるんですね。



「この間、すごくいいことがあってね」
何々?
「子どもたちのサッカーチームのコーチをやっていて、少し格上のチームとの試合があって。雨の中1-5でうちのチームは負けたんだけど、試合は最後までどちらも一生懸命でね。あきらかにいつもと表情がちがう」
「試合が終わって子どもたちに聞いてみた。今日はどうだった?って。そうしたら、すごく楽しかった!!って。どうして負けたのに楽しかったんだろう?って今度はきいたら、相手が最後まで一生懸命だったから、ぼくらも一生懸命にできたって。勝ち負け以上のサッカーの楽しさを知った瞬間だったんやねえ」
「サッカーもおもちゃも、人と人とをつなぐって意味で同じなんだと思う。ぼくの中では同じコミュニケーションツール」
4年前から自身も地域のサッカーチームで汗を流す上野さん。
ポジションはボランチ。
「まわりを見渡してゲームをつくる仕事だから、頭も使うし発見もするし、失敗したら落ち込んだりもする」
「めちゃめちゃ走るからみんなが、がんばってくれてありがとうって言ってくれる」
ほんとだ、木工といっしょだ。

上野さんとわたしは好きな本が同じなことが多い。
いつもは木工バナシよりも、「最近なに読んだ?」的なハナシのほうが多かったりする。
今日はインタビューだからあらたまって木工バナシをしたけれど、木工もおもちゃも、サッカーも本も、上野さんの中では全部ひとつなんだ、と感じた。
いろんなことをやわらかい感性でうけとめて、それが自然にものづくりにつながっているんですね。



白百合工房さんは緑豊かな谷筋にあります。
木工房めぐりの当日はたくさんのつみぼぼがみなさんをお待ちしてますので、ぜひ遊びに行ってみてください!

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白百合工房の詳しい情報はこちら  hhttp://www.tsumibobo.com
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「つくり手×つくり手インタビュー」は、イベント開催まで、随時更新!
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つくり手×つくり手INTERVIEW  第5回 北々工房

2014年08月22日



みなさんこんにちは。
「つくり手×つくり手インタビュー」の第5回。
今回は飛騨市河合町の山の中に工房を構える北々工房の北川啓一さんを、kino workshopの片岡清英が訪ねます。
北川さんには飛騨に来てから何かとお世話になっていて、どんな話しを聞かせてもらえるのか楽しみです。
大雨の降りしきる中、河合町へ向かいました。

あらためて北々工房はどんな感じで物作りしてますか?
「百貨店を中心に展示会をしていて、3人のスタッフとオリジナル家具とオーダー家具を半々くらい作っているよ。」

僕も一度百貨店に出展したことがあるけど窓が無く、風の吹かない空間はきつかったです。
「それは慣れだと思うけど、百貨店のいいところは沢山のお客さんと出会えることかな。」
「お客さんの声はおもしろいよ。そして一番の情報源だよ!」
「その声を生かして作ったものは必ず売れるから物作りはおもしろい!!」

飛騨に暮らしながら常に都会に暮らす人の感覚を持って作り出されるのが北々工房の家具なんですね。



北々工房の一押しはなんですか?
「飛騨のメーカーで設計をしていたから椅子は自信があるよ。」
「侃奈(じゅな)椅子は北々工房のベストセラー。長女の侃奈が生まれたときに作った子供椅子で、背板の穴は侃奈の機嫌の悪いときの口の形なんだよ。」

北々工房の家具はメーカーで培った技術でとても安定感があります。
「会社勤めの間にたくさん失敗を経験できたおかげで、工房を初めてから大きな失敗は無いかな。」
「今でこそ節や割れをデザインとして取り入れているけど、最初の頃は入れるべきかかなり悩んだよ。」
メーカーでは節や割れは基本的に捨ててしまうので、僕も以前勤めていた会社のゴミ箱から拾っていました。

移住者の多い飛騨の木工房の会の中では珍しく、生まれてからずっと飛騨に暮し物作りを続けていますね?
「飛騨は家具をつくるには最高の環境だし、飛騨を出るということ自体考えたことなかったな。」
「小学生2年生か3年生に夏休みの工作で作ったブックエンドが木工の原点。そのブックエンドは今でも改良して作っているよ!」
「それ以来夏休みが始まると工作のことばかり考えていたよ。勉強した記憶は無いけどね、、、、」

そういえば、遊び心のある北川さんの作品は、毎年9月に開催される家具のフェスティバルのコンペでいつも賞をとっていました。
物作りが大好きだから、地場産業である家具のメーカーで働くことは自然なことだったんですね。



僕が職業訓練校の時に初めて見せてもらった工房が北川さんの工房でした。
「13年間家具メーカーに勤めて、最後3年間は二足のわらじでとにかく時間が無かった。」
「独立して24時間自分のためだけに使えることがうれしくて、その時の開放感が今でも忘れられないよ!」

ショールームの壁には工房を開いたときの家族4人の写真が飾ってある。
北川さんの言葉通り、希望に満ちたうれしそうな顔が印象的でした。

「ここは冬に最低150㎝は雪が積もる豪雪地帯。でもその雪のおかげで自然が更新されて山がとてもきれいなんだよ。」
「展示会から帰ってくるとほっとするね。生まれ育った土地で安心するんだね。」

僕も飛騨に来て15年くらいだけど、飛騨は時間の流れがゆったりとしていて落ち着いて暮らせます。
豊かな自然ときれいな水がこんなに身近にある環境で物作りができるのは幸せなことですね。



どんな工房めぐりにしたいですか?
「今は物があふれている時代なので、どんな場所で、どんな人が作っているかということが大事になってくる。」
「そういう意味で工房めぐりは、スタイルの違う工房を一度に見て回れる機会なので自分に合う人や物を見つけて欲しいね!」

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北々工房の詳しい情報はこちら  http://www.kitakita.info
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好奇心が強く、新しもの好きな北川さん。
今は果樹の手入れや石積みという「物作り」にはまっているそうです。
工房めぐりでは、作品だけでなく工房のまわりの作品にも目を向けて欲しいと思います。

北川さんおすすめの天生湿原は、北々工房から車で30分程。
10月の工房めぐりの頃には紅葉の見頃を迎えるのでぜひ足を延ばして豊かな自然を満喫してください!


「つくり手×つくり手インタビュー」は、イベント開催まで、随時更新!
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つくり手×つくり手INTERVIEW  第4回 工房まめや

2014年08月19日



みなさんこんにちは!
イベント開催日まであと約2ヶ月。開催に向けての各工房も「今年は何をみてもらおうかな」と考えているところです。
「つくり手×つくり手インタビュー」の第3回。
今回は昨年から結婚を機に、高山市朝日の築80年の家に工房と住居を移転した「工房まめや」鈴木さんを、私、キナリ木工所の坂本が訪ねます。

高山市の朝日に工房移転後、訪ねるのは今回が初めて。その暮らしぶりにも興味津々です!
では、さっそくスタートです!



「作っては捨てて、作っては捨てて」を繰り返す消費社会が嫌だった

ー高山市内から朝日への工房移転は去年ですよね。ここに決めた理由は何だったんですか?


もちろんたまたま工房兼家の手頃な物件があったっていうのが大きいんだけど、朝日には木工房の会の仲間が多く住んでるし、地元以外から来た人たちの繋がりがしっかりあった。家族も一緒だから、そういう意味で安心感もあったかな。


ー僕も飛騨が地元じゃなくて、こっちで木工をしていますけど、やはり仲間がいるのは心強いし、いい刺激にもなりますよね。



木工房の会に入ったのは、自分とは違う考えを聞ける状態にしないといけないんじゃないかと思ったからなんだよね。一人でいると、自分をどんどん肯定しだしちゃう。しんどいんだけど、今の自分のままじゃダメだって思い続けないと成長しない気がして...

ー鈴木さんは関東の出身ですよね。どういうきっかけで飛騨に来たんですか?


木工をはじめるとき、未経験から長野の木工会社に雇ってもらったんだけど、そこは主にフラッシュ(ベニヤの張り合わせ)のものが多くて、それを否定するわけじゃないし、勉強にもなったけどやっぱり「無垢の家具が作りたい」と思うようになって、二年勤めて退職して改めて無垢の家具を作っているところを探した。
いろいろ訪ねてみたけどなかなか雇ってくれなくて、3ヶ月程経ち諦めかけていた時に、ようやく雇ってくれるところが見つかった。
それが飛騨の工房だった。

ー最初から木工をやりたかったんですか?


高校を出て、最初は地元の石油会社に就職した。「自分のやりたいことが見つかるかな」と思って続けたけど、なんか違った。仕事上で「もっとこうしたい」と思ってもなかなか通らないことも多くて、自分で「こうしたい!」っていうのをやらないと気がすまないタイプなんだって事に気がついた。
5年経って、会社をやめて数ヶ月間の旅に出た。
ヨーロッパ方面の数カ国を廻ったけど、中には貧しい国もあって、そういう国に行くと金を持っている日本人から、騙して奪おうとする人たちが沢山寄ってきて...すごく嫌な気分になったけど、今日生きるために何でもアリで必死なんだと...そういう生き方に憧れる感覚にもなった。自分探しをしてる自分って情けないなって。
でも今更野蛮人に戻るようなこともどうかと、日本の恵まれた環境で育ったからこそ考えられること、先進国の人間としてやるべきことがあるんじゃないかって。当時は京都会議が開かれたりと環境問題も叫ばれ始めていて、旅の間そのことについても考えていたので「作っては捨てて、作っては捨てて」を繰り返すような消費社会を止めることなんじゃないかな、って思った。
若いから大それたこと考えるよね(笑)
そんな時「無垢の家具は100年持つ」っていう記事をみて、ものづくりをするなら「木をいじりたいな、けずってみたいな」って。

ー木工をはじめる若い人って、「ものづくりに関わりたい」っていう人と、「自分で工房をやりたい!」っていう強い思いの人に分かれるように思うんですが、鈴木さんは最初から「自分で」と思ってたんですか?


木工をやろうと思った時から独立するつもりではいたかな。工房で3年修行して自分でいろいろ作れるようになると「俺は全部できるぞ!」って気になってたけど、その後他の工房の手伝いに行くとやり方が違う...「何もできない」ってなって…。もう30歳になっていたけどプライドなんて持つべきじゃないってその時思ったかな。 それでも独立したい気持ちは強くあるんだけど資金がない... メーカーの作り方も見てみようかとも思ったので、メーカーに勤めて資金を貯めた。5年勤めてようやく資金が出来て独立。木工始めてから11年かかちゃったね。




「いきもの」が作りたいという感覚はあるかな。


ー鈴木さんの家具といえば、ダイニングテーブルや椅子、箱もの(収納家具)が多くありますが、最近は、「しずく」のかたちのモチーフの家具が多いですよね。これはどこから生まれたんですか?


始めた頃からずっと作ってるコースターがあるんだけど、実はこれも同じで...元のテーマは「花びら」だったんだけど、このかたちは水のしずくのようでもあり、母性的でもあり、生命感があるなって。

ーしかも単純な「しずく」じゃなくて、すごく微妙な線ですよね。


「いきもの」が作りたいという感覚はあるかな。人形だと最後に目を入れた瞬間にいきものになる。命を吹き込むってよく言うけど。
木でやるときには目は入れないけど、いきもののように存在しているものにしたい。そういうものって、簡単に捨てられないじゃないかと。
だけど、あまり主張の強いものは飽きてくるし、疲れる。だから普段はあくまで控えめで主張しすぎないんだけど、見るときの気分によっては励ましてくれたり、元気づけてくれたり。
なんかある意味「不細工だけど、美しい」っていう感じ。
そういうものを作るには、自分自身がそういう人間でないといけないと思うんだけど…自己否定の連続ですよ(笑)。しんどくなってやめたくなることもしょっちゅう。

ーいや、僕も「ちょっとのあいだ自分がいなかったことになればな」とか思ったりしますよ。「3ヶ月間でいいから!その間にいろいろ考えて…」とか(笑)。


百年、二百年前からある美しいものって、生命力、存在感…生きてるっていう気がして。オーラが出続けているというか、そういうものって古いとか新しいとかそういう評価がばかばかしく感じる。そういう美しいものって好みの問題じゃないと思うし、好みの問題じゃないのなら
「俺はこれが好き」がスタートじゃだめなんじゃないかと...そんなこと考えるとめんどくさいよね(笑)やりたくなくなる。
でも基本的に自分に自信がないから一生懸命変わろうとする。変わろうとしていてもどうにも変わらない、壊し続けているつもりでも残る特徴はどうにもならない。そこは信じるしかないって。



リピートしてもらってはじめてホッとして完結する気がする。


ー今はどんなかたちで木工をしていますか?


お店への卸の仕事が半分くらい。あとは自分の展示会で出会ったお客さんで、その半分くらいはリピートで買ってくれるお客さんかな。6年くらい続けてから、リピートのお客さんが少しずつ増えてきた。

ーリピートのお客さんって、一番うれしいですよね。


うん。そこで初めてホッとして完結する気がする。でも最初はいろいろ求められる以上に手をかけて、「赤字になってる!」っていうことも多かったな。お客さんに喜んでもらいたいという気持ち半分、不安半分で。
今思うとそういう経験があるから自分も成長できるし、そのときは損してもやっぱり後で自分にかえってくるのかもね。

ーまさに「損して徳とれ」ですよね。僕もいつも肝に銘じてます。でもやっぱり最初は本当に利益が出なくて苦しいんですけどね(笑)。お客さんも個人工房に家具を注文するときはそれなりに不安もあって頼んでくれる。だからこっちもその思いに応えないとという気持は強いですよね。




工房めぐりでは、自分の中でやりきったと思えるものを作ろうと思ってる。

ー去年から朝日の工房での「工房めぐり」がはじまりましたが、鈴木さんの中でこのイベントはどんなイベントですか?


僕らは普段経費をかけて遠方の展示会に行くんだけど、そのときは「売らないといけない」からどうしても作るものも縮こまってしまいがちで。工房めぐりでは、自分の中でやりきったと思えるものを作ろうと思って。売れる売れないっていう雑念を取ったものを作ろうと。
このイベントは地元の人にも来てもらいたいし、遠くから足を運んでくれる人にも楽しんでもらえるものを作りたい。自分にとっても良い機会を与えてくれるイベントだと思ってる。

ー展示場所も、今住んでいる築80年の家でも展示ですね。


自分が「ずっと残っていく家具」という意識で作ってるんだけど、この家に置いたとき、自然と「合ってるな」という感じはあるかな。80年経った家に合うんだったら、この先80年経った家にもあうんじゃないかな、と思ったりする。80年先のことなんて分からないけどね(笑)。
朝日のこの土地で、ここで家具を作ってるというのを想像しながら、新作を楽しんでもらえたらうれしいです。

ー場所はものづくりに影響しますよね。


今作っている家具は、飛騨に住んでいるからできたものだと思う。冬の間の寒さとか、雪かきだって毎日しなくては後で痛い目に合うのは自分なわけで...そういう生活が生真面目さを生むんだよね。だから、本当は「真冬の工房めぐり」が一番面白いんじゃないかと思ったりする(笑)。


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工房まめやの詳しい情報はこちら  http://www.hidatakayama.ne.jp/mameya/
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木工に対し、ひたすらストイックともいえる理想を追い求める鈴木さん。今年から始めたブログには、朝日での暮らしやものづくりの日々の熱い思いが伝わってきます。僕もその姿勢を見習わないと…です!
みなさんも直接会って、ぜひその人となりに触れてみてくださいね!
ここでは書ききれない、書けない?お話もたくさん。心地よい秋の一日、飛騨の工房につくり手にぜひ会いにきてくださいね♪

「つくり手×つくり手インタビュー」は、イベント開催まで、随時更新!
いろんな面白いつくり手の話は、まだまだ続きます。次回もお楽しみに!