みなさんこんにちは。
「つくり手×つくり手インタビュー」第9回。今回は高山市の南東部、朝日町の工房仲間、Arts craft japan
渡邉主税(ちから)、祐子夫妻を工房まめや 鈴木修が訪ねます。
僕の工房から車で3分というご近所さん。2人のことはナイスコンビ!という印象ですが今回はあらためて2人の魅力を探りたいと思います!
ではインタビュースタート!
鈴木 (以下S);まずは主税君の方から、主税君は大学では彫刻を専攻してたんだよね。
主税 (以下T);そうですね。大学では木、金属、石、FRPと4つの素材を扱う中で、3年生頃になってなんとなく木が自分には合うなという感じにはなってきてましたね。
S; その頃は家具は作ってたの?
T; いや全然。 ただ作りたいものをなんとなく作っていただけ。卒業して舞台美術の大道具の仕事を始めて、その時は木で大工仕事のようなことをしてたんだけど、だんだん違和感が沸いてきて...
S; 仕事に?
T; まあ結局作っても、短期間の公演の為のものだからその期間持てばいいつくり方で...なんとなく木という素材に対して加工方法が合っていないというか...素材というのを大事に考えていたんでそこにギャップを感じて、きちんと加工したもの 作りたいなと思って、北海道の家具の職業訓練校に入ったんですね。
S; 素材と加工方法が合っていない。という感じ方は面白いね!それで家具の道に入ったんだ。
祐子ちゃんは?
祐子 (以下Y);私はもともとショップで接客の仕事をしてたんだけど、モノを作るのが好きで、服作ったり、
何か工作したり。趣味でやってたんだけど、だんだん仕事になったらいいなって思うようになって
工作の延長で家具作りに興味があって。それで訓練校に入った。 そこで主税くんと出会うんだね。
S; なるほど。 その後は?
T; 僕は旭川の家具会社に就職。
Y; 私も別の会社だけど家具メーカーに就職。けど...技術は主税くん任せかな(笑)
T; 僕は9年間勤めたけど、初めから独立志向はあったので、もう十分かなと思ったタイミングで独立して2人で頑張ろう!と。 独立するなら北海道ではなく、本州でと思ってはいたので...
Y; 日本地図見ていて、直感的に飛騨高山!ってビビっと来て、主税君に言ったら「いいんじゃない!」って。
S; 主税君そういうところ感覚的だよね!いや2人供か(笑)
Y; そうそう(笑)勢いっていうか...大事だよね! でも今は高山で良かったって思うよね。
T; そうだね!仲間も沢山いて。運良かったよね!
S; 主税君の作るものは隅々がきれいというか、繊細だなといつも思うんだけど。
T; その辺は性格かもしれませんね。
S; 大学で自由に作っていた感覚で、家具の枠を超えたくなることはない?
T; アートの感覚を入れるのは面白いとは思うんですけど、仕事として始めてから、お客さんの意見を 沢山聞く様になって、お客さんの要望に答えていくととても喜んでくれる。 それはやっぱり嬉しいですよね。
Y; 自分たちで楽しみながら作ったものをお客さんに喜んでもらえて、またこっちも嬉しくなるなんてこんな幸せな仕事ないよね。
T; うん。だからだんだん考え方が変わってきたかな。アートは自分のためで、デザインは人のためなんじゃないかって。
S; おー。なるほど! でもあのガラスのテーブル。脚がグネグネのやつ。 たまにああいうの作りたくなるの?
T; あーあれは...なんか急に作りたくなって...大木の根っこをイメージしたものなんですけど...
Y; あれは展示会前の追い込みの時で、今から作っても間に合わないって、喧嘩になったんだよね。でも主税君がどうしても作りたいって...なんとなく言いくるめられて...わたしは納得してないんだけど、なぜか仕上げ磨きは私がやってるっていう(笑)
S; (笑)結局そうなんだ。いいコンビだね!
T; (笑)たまにアート感覚で作りたくなる時はあるけど、あまり出過ぎないように。スパイス程度に。
Y; その辺は私が舵取りを。(笑) お客さんに喜んでもらうのが一番だからそれを喜んでくれるなら いいんだけどね。
T; そこだよね。お客さんの生活空間に僕たちの家具があって、それによってお客さんが幸せになる。そんなものが作りたいですね!
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Arts craft japanの詳しい情報はこちら http://artscraftjapan.com
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独特な感性で繊細に、時にはパワフルに進んでいく主税君。それを上手に乗りこなす祐子ちゃん。
やっぱりいいコンビでした!
工房めぐりは二人の紡ぎだす幸せの環に仲間入りするチャンス!
せひ訪れてみてください。
「つくり手×つくり手インタビュー」は、イベント開催まで、随時更新!
いろんな面白いつくり手の話は、まだまだ続きます。次回もお楽しみに!